近未来航法

予測不能な現代社会を生き抜く知的サバイバル術

なぜ魅惑的なサッカーが琵琶湖から生まれるのか 〜選手権大会・近江の考察〜

先日、何気なく高校サッカーをテレビで観た。今年はどこが勝ち上がってきているのかと思ってつけた試合が、たまたま神村学園vs近江だった。 なんの予備知識もなく観はじめたこの試合で僕の目を釘付けにさせたのは、最後尾3バックの左に位置しながら、試合を…

『キングダム』で学ぶ戦略的チームビルディング

僕は企業や個人における戦略支援を職業領域としており、戦略立案にあたって重要なファクターになってくるのが、いかに“時代の空気を読むか”ということに尽きる。 今日の目次 時流と世界観 『キングダム』から学ぶ最強の組織戦略 『キングダム』の黄金比的に…

NewsPicksは情報コンテンツの「ブロックチェーン」だ!

久々の記事更新。 人間ってのは特定の問題に対峙したりとか満たされた生活を過ごしていると、不特定の他者に向けた言葉を失くしてしまうものらしい。なにかを渇望したりとか、希求しているときにこそ他者を見つめる眼差しが生成され、言葉として表出するもの…

写真集『20』/川田喜久治

現実とも幻想とも判断のつかない虚構の世界。大疫病時代の静寂と呻吟、増殖/積層する都市文脈、歪形するイメージ…。日本を代表する造本家・町口覚が写真集を出版・流通させることに挑戦するために立ち上げた「bookshop M」の写真集レーベル「M」から、2021…

俺のブログ論! 〜ブログの未来は「信用創造」にある〜

ブログの時代は終わった… ネットの至るところで、こう囁かれている。たしかにネットに対する人々の態度は変わってきている。コミュニケーションのあり方も変化している。わかりやすいところで云うと、検索行動もGoogleからYouTubeへと移っているし、若い世代…

『東京ラブストーリー』から考える、東京の都市論

Amazonプライムビデオで、かつての『東京ラブストーリー』を観た。1991年にフジテレビ系列の「月9」枠で放送されていた名作のほまれ高いテレビドラマなのだが、僕は当時リアルタイムでは観ていなかった。聞くところによるとオリンピックイヤーである今年、…

愛と欲望のマーケティング

「そこで、あんたはなにを見つけたんだ」 「虐殺には、文法があるということだ」 ぼくにはその意味がわからなかった。 ジョン・ポ ールもそれを察して説明を続け、 「どの国の、どんな政治状況の、どんな構造の言語であれ、虐殺には共通する深層文法があると…

2020年、「メタデータ」と「編集」の時代

2020年が幕を開けた。職業柄、経年を振り返ることで今年の行く末やシナリオを“読む”ということを必ず年始に行っていて、そのときの大きなヒントになるのが、日経MJが発表している「ヒット商品番付」だ。どのような商品・サービスが売れ、どのようなトピック…

『文学的、あまりに文学的』な人生論 ~「言葉」が人生をつくる~

「文学は現実を模倣する。だったらその逆だって…」 攻殻機動隊のTVシリーズ、『Stand Alone Complex』の劇中で語られる言葉だ。J.D.サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を伏線にして次々に起こる事件、その真相に迫ろうとするトグサが吐いた言葉。そう、…

焼き鳥巡礼 ~個人的に「日本一」だと思う店:横浜編~

圧巻だった。あっさりと自分のなかの「日本一」が塗り替えられた。すべてが好みどおりの仕上がりと緻密な組み合わせの妙、そして奇をてらうことのない確かな味わいがそこにはあった。空間演出、サービス、品質どれをとってもパーフェクトで、文句のつけよう…

もうすぐ絶滅するというネットの市民性について

最近、「Google検索がおもしろくなくなった」という声を聞く。実際に当ブログのアクセス解析を見るかぎりでも、検索エンジンからは記事の趣旨と大きく異なるキーワードによる流入が主で、とてもじゃないが俺が頑張って書いてきた内容にマッチした人種を確実…

人は「言葉」を獲得するために旅をする

人は旅をする。だが、その旅はどこかに在るものではない。旅は旅をする人が作るものだ。 紀行文学の金字塔『深夜特急』の誕生前夜からその後まで、生成変化の<旅>論を収めた『旅する力』の序章で沢木耕太郎が語っている言葉だ。沢木によると、だいたい26歳前…

大成する人は「顔」が違う! ~成功者のファッションと人相学~

何かを成し遂げる人にはその相が顔に現れる。凡人とは違い、特徴的で印象的な何かがあるのだ。人相学もまた、古代中国では帝王学として、体系化されてきた学問のうちのひとつだ。史記に描かれている黄帝の人相は、いわゆる切れ長の目に盛り上がった額が特徴…

心身を開放し、あるがままの人生を歩む!禅の呼吸法

先日、縁あって成田山新勝寺で座禅体験をしてきた。座禅というのは所謂、禅宗と呼ばれる曹洞宗、臨済宗のもので、新勝寺は真言宗だ。真言宗の座禅を「密教座禅」といい、普段は臨済式の座禅を実践している俺もはじめての体験だった。 どういう違いがあるのか…

人生で大切なことは、すべてマンガが教えてくれた

今でこそ漫画を読まなくなったが、学生時代は漫画に没頭していた。そのせいか、わりと自分の中の価値観の軸になっているものが、漫画から吸収した知識だったりもするのだ。おそらく1980年代近辺で幼少期にバブルを過ごした同年代くらいの方は、そういう人も…

人生を意のままに操る!“コントロール”の技法

数年前にドバイの王族とも親交を持つ、とある億万長者と知り合った。俺よりも幾分か年が上なのだが、パッと見た感じは実年齢よりも若めのあんちゃんみたいで、とてもじゃないが成功者には見えない。落ち合った場所も新宿駅近くのごく普通の喫茶店で、その人…

運命学の運命 ~古の記憶と暦に生きよ~

古代中国では「運命学」という体系だった占術を学問の一つとして扱い、帝王学としても重用していた。『予知』とは五感、五知、四時を用いて、三界に現われる有形、の事象を知る力をいう。『予測』とは五知、四時を用いて、三界に現われる有形の現象を計る技…

人は吐いた言葉で出来ている! 〜旅とマーケティングと霊性と〜

言葉とは何だろうか。それこそ哲学の探求は言語の解明であることは、ウィトゲンシュタインにはじまり、デュルケム、フロイト、ソシュール、カッシーラーやランガー、マルセル・モースなどに受け継がれてきた。しかし、そんな西洋の言語論とは隔絶して、「言…

“余白”の詩学 〜ゲーリー・スナイダー『終わりなき山河』〜

某所にもとめられて書いた、約500文字の書評。 俺が単一の書籍について語ることは少なく、公開するのもまた乙なものだと思った。この詩集は俺の人生においてもマスターピースといえる重要なものなので、ひとりでも手にとってみてくださる方がいることを願う…

“覚悟”のすゝめ 〜直感と決断で現状を打破せよ!〜

人は惰性で生きる。変化を嫌うものだ。しかし、時に焦燥感に駆られ、冒険に繰り出そうとする。または不意に今の環境から抜け出し、まったく違う土俵の上に立ちたいと願うことさえある。しかし、多くの人が何も捨てることのないまま、今そのままの状態で、人…

モノトーンに彩られた水墨画の世界と血生臭さの詩情 〜映画『SHADOW/影武者』〜

チャン・イーモウ監督最新作『SHADOW/影武者』を公開初日に観てきた。チャン・イーモウというと色彩の魔術師として、VFXを駆使した絢爛豪華な独自の世界観と武侠アクションというのがお約束なのだけれど、今作は「自分が本当に撮りたい物語と巡り合った」と…

成功者…それは価値を生み出す人のことである

よく云われる、「お金持ち脳」と「貧乏脳」というものがある。「成功脳」と「失敗脳」なんて云い方をしたりもする。俺の専門分野であるお金を増やす技術においても、技術を身に付ける以前に、思考の鋳型としてのマインドセットを先に脳にインストールした方…

焼き鳥巡礼 ~誰もがうなる店:横浜編~

このブログの中にあって、ひそかな人気企画となっている『焼き鳥』巡礼。ついに関西を飛び出し、横浜一の焼き鳥の名店と謳われる「里葉亭(りばてい)」に行ってきた。実は味わってみたい本命のお店が他にあったのだが、まずは当地でも随一といわれる由縁を…

ビジネスで大切な、たった3つのこと ~成功者のレシピ~

既にある1を10にする“投資”行動とは対照的に、0という何もないところから1を創り出す“ビジネス”には、様々な才能が必要なように思われる。しかし、1人で価値を生み出すビジネスと、100人を使って世に価値を問うビジネスでは求められる資質はまるで違う。それ…

作品集『Terayama(日本語版)』/森山大道

森山大道という日本を代表する写真家をご存知だろうか。ストリートフォトの大家であるウィリアム・クラインに触発され、極端に粒子の荒い「アレ・ブレ・ボケ」を強調した作風と独特の詩情によって、日本ならではの『私写真』という方向性を決定づけた現代写…

世の中は紛いもので溢れている

世の中は紛いもので溢れている。真実ではない、真実の皮を被った贋作たち。残念ながら、あんたが信じているものの大半は紛いものだ。食品、ブランド、芸術、身に付けた教養、感動で涙を流した本の著者、趣味で教わった習い事、無垢な信仰心を求める宗教、拝…

“帝王学”を学べ!

冷酷な云い方だが、他人と同じことをしていては人並み以上の人生なんて手に入らない。慰めのように金のかからない趣味に没頭したり、自己欺瞞的な消費を繰り返して現実から逃げてるだけの人生。少なくない妥協と隣り合わせのクソみたいな生活から抜け出すに…

柔術ビギナーが最初に取り組むべきことは何か? ~グレイシー的指導論~

他ではけっして語られないディープな柔術ネタを、会員限定で配信中!↓ www.sandinista.xyz グレイシー柔術には体系化されているものだけで600以上の技術が存在し、現代ブラジリアン柔術には1000を超える技があるとされ、今なお日進月歩で新たな技が更新され…

焼き鳥巡礼 ~誰にも教えたくない店:関西編②~

意外にも、以前に焼き鳥の俺的名店について書いた記事が好評だった。 あきらかにこのブログに訪れる客層とは異なる趣向ながら、驚くべき精読率を誇る記事となった。やはり「食」というのは、人類普遍の関心事なんだろうな。そんなわけで性懲りもなく、「焼き…

折り返し地点の「迷い」と「決断」、その先にあるもの

「はてなブログ」というWebサービスを利用して日々このブログを書いているのだが、毎週更新の「お題」というネタの共有機能があって、誰でも乗っかることができる。そんな企画に、はじめて乗っかってみた。 お題は「迷い」と「決断」。人生の本質を突いた、…