近未来航法

予測不能な現代社会を生き抜く知的サバイバル術

神秘の力が宿る!禅の茶法

以前に『“禅”的ライフスタイルで取り戻す本当の生き方』という記事で、内観の手段として寝る前に温かいお茶を飲む時間を持つことの重要性を書いたことがある。それは俺自身が生活のなかで実践し続けていることで、禅の考え方にインスパイアされたもっとも効…

ガラパゴス化する日本のブラジリアン柔術

※ガラパゴス化(Galapagosization)・・・閉鎖された環境で特殊進化することである。日本で生まれたビジネス用語のひとつで、孤立した環境で「最適化」が著しく進行すると、エリア外との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、外部から適応性と生存能…

“絶対風景”のパースペクティブ 〜映画『セメントの記憶』〜

これはひょっとすると、映画史に名を残す映像作品になるのではないか。そう予感せずにはいられない、すごい映画を観た。映画の題名は『セメントの記憶』。建設ラッシュに沸く中東レバノン・ベイルートを舞台に、地上32階建てのビルの建設現場に働くシリア移…

卓越者が視る風景 〜主観を捨てよ!〜

過日、柔術道場の先輩から興味深い話を聴いた。曰く、かつて同じ道場に在籍していたブラジリアン柔術の達人ともいえるトップ選手の一人*1 が、試合やスパーリングなどで自分と相手の動きを俯瞰して見ることができるのだと言う。ん?自分と相手の動きを俯瞰?…

砕かれたリージョ・プラン ~三木谷浩史に理想はあるか?~

4月17日、ヴィッセル神戸のフアン・マヌエル・リージョが監督を解任された。ようやくJリーグが面白くなってきた矢先でのショッキングな事態に、いろいろ思うところはあったのだが、正直うまく言語化できないでいた。なぜ言語化できないでいたのか。それは稀…

写真集『永遠の宇宙 高野山』/永坂嘉光

人がこうしてなにかを書き、撮り、描くのは、いつか、どこかで誰かに届くことを前提にしているからだ。そして、その前提はインターネットの発展によって新たな空間が開かれた今、誰もが「知」にアクセスできる環境があってはじめて成立する。しかし、それ以…

情理を尽くせ!

「残念なことに、大半の人は生涯、食べていくだけで精一杯です。そんな中でも少数の人は人生を広げることに関心を持つ。そして、とてつもない成功を収めている人たち――経済的にだけではなく、人生のすべての面で成功しているごく稀な人たちは、人に奉仕する…

アートな感性を養う写真集の選び方

写真の見方、鑑賞の勘どころをこれまで書いてきた。なんとなく写真に興味はあるけどよくわからない、とくに写真に興味はないがなんとなくアートについて学んでみたいという御仁を対象に、最初の一歩の踏み出し方について記しておこう。 写真というメディアは…

柔術的思考法 ~人生で大切なことはすべてグレイシーが教えてくれた〜

「グレイシー柔術を学ぶと性格が変わる」… 俄に信じがたい風説が、海外ではまことしやかに囁かれている。俺自身も文献や資料などを渉猟してグレイシー柔術(※ブラジリアン柔術ではない)を研究するうち、その発想の見事さにすっかり魅了され、それまでの柔術…

自虐的な、余りに自虐的な…自己ベスト

実はこの記事で、ちょうど壱百記事目になる。これを読んでるあんたも縁起がいいね。文字数にして単行本で参冊分、約三年間の集大成だ。一見してなんの脈絡もないことを書き連ねているように思えるが、それなりに筋のとおった話材を提供しているつもりだ。一…

明日を生き抜くために、『世界観』という名の武器を授けよう

世の中は<世界観>で出来ている 映画やドラマみたく、あたかも筋書きが存在するかのような現実の出来事。そんな体験、あんたにはないだろうか。絶対的な何かに支配され、突き動かされているような感覚。それを神と呼ぶか、偶然の導きと取るかはあんた次第だが…

クロン・グレイシーにみる“武術”と“芸術”の関係

伝説の格闘家ヒクソン・グレイシーの息子、クロン・グレイシーが2月18日(月・現地時間)にUFCで鮮烈なデビューを飾った。試合時間たった2分06秒での一本勝ち。グレイシー柔術の基本に忠実なテイクダウンからバックテイク、そして伝家の宝刀チョークスリーパ…

自分だけの“龍”をまとい、そして武装せよ

「龍を見たことがあるんだ」。刺絡を施術してもらっている鍼灸院の医院長が突然云った。この医院長、当ブログにも度々登場してくるスピリチュアルなツワモノで、いつも興味深い話を聞かせてくれるのだ。その龍が写真に写っているということで、件の写真を見…

読書好きによる読書家のための、そそる必読書リスト

ある程度の本を読み込んでいる、ちょっと“通”な読書人にとって次に何を読むべきかというのは常に付き纏う問題だ。それなりの知識と教養を持っているだけに、このテーマに対してはここらへんの本だなという方向感覚は身についているけど、問題は今の自分に必…

魂と覚悟の写真家論 ~アーティストを志す者たちへ~

写真鑑賞論と題して写真の見方、楽しみ方を論じたり、有名写真家によるInstagramアカウントを紹介した記事を書いたので、それなりに写真好きな御仁も拙ブログに流入してこられているようだ。ただ哀しい哉、おそらく未だ多くの方がアートや芸術というものを取…

柔術で「強く」なりたいの?柔術が「巧く」なりたいの?どっち?

他ではけっして語られないディープな柔術ネタを、会員限定で配信中!↓ www.sandinista.xyz 「いやぁ、強いですね」。「ガードがちゃんとできれば、もっと強くなりますよ」。 道場でよく聞かれる、こんな会話に当初から違和感があった。ん、強く?俺は「強く…

音楽の喪失は何を意味するのか ~映画『ノーザン・ソウル』~

映画『ノーザン・ソウル』を観た。何それ?、と思ったあんたが正解。『ファースト・マン』でも『THE GUILTY/ギルティ』でもなく、『ノーザン・ソウル』だ! 『ノーザン・ソウル』予告編 単館系のカルト作品で日本初公開でありながら、数少ない上映館もわずか…

心と身体が浄化する禅の食事法 ~グレイシーダイエットRemix~

ここ十年のあいだに自分自身の境遇には驚くほど大きな変化があった。企業人としての成功、そして起業、精神疾患、経済社会からの逃避、運命的な出会い、経済人としての再起、柔術との邂逅…。波乱万丈と云ってしまえば些か陶酔的だが、目まぐるしく変わる環境…

成功者たちの資本論 ~大富豪の知られざる生態~

野暮ったい個人的な話で恐縮だが、仕事柄、いわゆる成功者といわれる人たちを顧客に持ち、あらゆるタイプの資産家や企業家たちと接してきた。 と同時に、将来的に顧客となり得るような、成功を志す若者や資金を必要としている起業家などに対して相談にのった…

ブラジリアン柔術の不都合な真実

他ではけっして語られないディープな柔術ネタを、会員限定で配信中!↓ www.sandinista.xyz こんなことを書いてしまうと不快に思う御仁もおられようし、おそらくアンチな輩を余計に増やすことにもなろう。しかし、今からここに記すことは、あくまで俺自身がヘ…

ブラジリアン柔術に効く『孫子の兵法』⑤

久かたぶりの、ブラジリアン柔術に効く『孫子の兵法』シリーズ。どうもシリーズものについてはいつでも書けると思うと、筆が遠ざかってしまうものだ。今回は13篇中8篇目にあたる九変篇だ。もはや云うまでもなく、読み下し文に原文、俺の超訳と解説を懇切丁寧…

混迷の時代に「術」を求めて

Hey Guys!新年、楽しんでますか?昨年と同様に、ゆるりと年始を過ごしてのブログ事始め。俺はいわゆる前厄の御年とも相成り、年始早々にその災禍と思しき難を嫌というほど被ったことで、入念に邪気と穢れを祓うべく名だたる霊場を巡礼したりした。 そういっ…

ありがとう、2018年

悲しみよ、こんにちは。武器よ、さらば。いやな気分よ、さようなら。 平成最後の大晦日、新年までの数時間。フロイド・メイウェザーvs那須川天心までの僅かな、ぽっかりと空いた時間。大好きだったラジオ番組『菊地成孔の粋な夜電波』も今年かぎりで終わりを…

ブラジリアン柔術が上達する(かもしれない)読書

他ではけっして語られないディープな柔術ネタを、会員限定で配信中!↓ www.sandinista.xyz 他所様のブログなんかを拝見してると、揃いも揃って「今年読んだベスト○○冊」みたいな記事が多くって、今どきの世間の人にそれだけ読書需要があるとも思えないんだけ…

◯◯に修行は必要か? ~ホリエモン的なものへの回答~

『堀江貴文VS.鮨職人』という新刊を読んだ。特段、ホリエモンという人間に興味はない。何故に世間では信奉者といえるほどこの人の言動をありがたがり、持ち上げる類の人たちがいるのかさえ理解できない。正直なところ、彼の魅力がよくわからないのだ。 ただ…

人生は、運よりも実力よりも「自分を(!)勘違いさせる力」で決まっている

社会現象となった『進撃の巨人』作者の諫山創が、テレビで興味深いことを云っていたのを思い出した。曰く、 「(進撃の巨人は)ある結末に向かって進んでいく物語なんで、今は早く終わらせた方が。作品のためにも、全体の作品の質のためにも。できるだけ早く…

ヘンリー・エイキンスから読み解く、インビジブル柔術【解明篇】

シーザーを理解するためにシーザーである必要はない -マックス・ウェーバー 『理解社会学のカテゴリー』より (映画『イノセンス』から引用) 20世紀を代表する知の巨人マックス・ウェーバーが物事の理解には、行為自体を解釈する現実的理解と、行為の意味…

ヘンリー・エイキンスから読み解く、インビジブル柔術【入門篇】

他ではけっして語られないディープな柔術ネタを、会員限定で配信中!↓ www.sandinista.xyz ヒクソン・グレイシーという男に興味があった。柔術をはじめるなら、少しでもヒクソンに近づきたい。そう考えてもいた。結果的にエリオの系統ではなく、カーロスの本…

半径5キロメートルの聖地巡礼

武術をやっていると何か別の力に突き動かされていると感じる時がある。それはあたかも経験したことのない技を、まるで知っていたかのように繰り出すことができたり、自然に理に適った動きが実践されていたり。俺の場合やればやるほどに、何か“見えない力”が…

光と影 : タイ・プーケット見聞記

先週からシンガポールを経由してタイ、プーケットへ。タイは今、深刻な不況に見舞われていて、“微笑みの国”といわれながら市井の人々の表情はけっして明るくはない。そんな中、欧米人に人気のリゾート地として独自の地歩を獲得したプーケット島は、外貨獲得…